最新ニュース エックスサーバーの自動バックアップからの復元が完全無料に

エックスサーバーではこれまで、バックアップの復元については一部有料でした。それが今回、全て無料になりました。

自動バックアップとは

サーバー上のデータは、1日1回、バックアップ専用サーバーに自動でコピーしており、全サーバープランともサーバー領域のWeb・メールデータ「過去7日分」、MySQLデータベース「過去14日分」のデータを保持しています。

https://www.xserver.ne.jp/functions/service_backup.php

これまで「MySQL」の復元(現在のデータをバックアップしたデータで上書きすること/過去のデータに戻すこと)に関しては無料でしたが、「Web・メールデータ」の復元は5,000円ほどの費用が発生していました。これが今回、無料となったようです。

データを間違って削除してしまった場合や、サーバーの障害などでデータが消えてしまった場合に、これまで復元するには有料というハードルがありましたが、気軽に復元できるようになります。

それぞれのバックアップデータの違い

Web・メールデータとは

ユーザーがFTPなどでアクセスできるサーバー上のデータほぼ全てです。ウェブサイトのHTMLやCSS、JavaScript、画像データ、WordPressのコアファイル(PHP)など、また受信したメールデータなど含めた一式となります。

ただし一部キャッシュデータなど一般的に保存しなくてよいデータはバックアップデータから除外されるようです。詳細はこちらの「バックアップ対象データ」に記載があります。

MySQLデータベースとは

データベースはWordPressなどが記事データなどテキスト情報を保管する場所として使用されます。ユーザーが所有しているサーバとは別の場所にあります。

基本的にはテキスト情報のため、文章がメインのWordPressサイトはこのデータベースにほぼ全てのデータが含まれているイメージになります。ただし画像などが含まれない点に注意してください。

復元する際のリスク

通常はよほどのことがない限りバックアップの復元をすることはないと思いますが、今回無料となったことで気軽に復元できるようになりました。ただしちょっとした間違いで復元しようとすると、思わぬトラブルがありえます

リスク1)公開しているサイトは常に変化している

わかりやすいところでは、ブログサイトなどを運営している場合、閲覧者がコメントを残すことがあります。コメント機能によりサイトは常に変化します。

あるいはWordPressなどのツールを使用している場合も、自動アップデート機能があり、ファイル内容が変化します。

このように管理ユーザーが知らないところで、サイト内容が変化するということがあります。つまり1日1回バックアップされていますが、日々どのような変化があるのかをユーザー自身が正確に把握していません。

リスク2)バックアップの日時が明確でない

バックアップという処理は、パソコン内で重いファイルをコピーする作業のように一定の時間が必要です。

またデータの容量はユーザーにより様々です。全体の容量が少ない場合はバックアップする時間も早く済みますが、もし膨大な容量を抱えている場合は、バックアップにもかなりの時間がかかります

しかも公開しているサイトが変化している最中にも行われます。つまり1日一回と言うバックアップが、1日のどの時点でバックアップを取っているのか管理ユーザーにもきちんと把握できません。

リスク3)全てのデータが復元されてしまう

今回のサーバーデータ復元機能は、指定したバックアップデータに全て入れ替えるというものです。

仮にもし、うっかり一件の記事を消してしまった時にこの復元機能を使ったとします。するとバックアップデータが正確にいつ時点のものかわからない状態で復元することになるため、消してしまった記事は取り戻せるかもしれませんが、そのバックアップから現在までの変化は全てなかったことになります

復元機能はこれらリスクを踏まえて使いましょう

便利な機能が無料になりますが、あまり気軽には使えません。これらリスクを踏まえて最終的な手段として利用した方がよさそうです。

何かサイト全体が機能しないような大きな問題が起きたときに、稼働していた日付に戻す、というような使い方が一般的なのかな。

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