おすすめサーバ デメリットを理解できれば十分おすすめの「ConoHa WING」

人気のConoHa WINGをこれから利用したいという人に向けて、サーバーのメリットと事前知っておくべきデメリットをまとめています。ConoHa WINGは表示速度の高速化、同時アクセスの負荷対策、安定性を重視しした十分におすすめのサーバーです。運営会社はGMO。リソースを保証したリザーブドプランや、ドメイン無料のプランなど様々なユーザーに対応しています。

まずは公式サイトにある特徴やメリットをおさらい

公式サイトに記載された特徴やメリットから主な項目を列挙してみます。

  • 高性能サーバー/オールSSD/RAID10構成
  • Web表示高速化/強力なキャッシュ機能/HTTP/2に完全対応
  • PHP実行環境としてFastCGIより20%も高速なLiteSpeed LSAPIを採用
  • 同時大量アクセスの高速処理に優れたnginxを採用
  • CPU・メモリなどのリソースを保証
  • 月間稼働率99.99%以上のサービス品質保証(SLA)を導入
  • 通常プランでは利用時間での料金設定(最低利用期間・初期費用もなし)
  • WINGパックはサーバー料金が割引/独自ドメイン2つ無料/人気WordPressテーマが割引
  • 自動バックアップ標準搭載。Webサイト、メール、データベースのデータを1日1回バックアップし、過去14日分を復旧用データとして利用可能。

スペック

一通りの機能が揃っているので、スペックの面で困ることは全くないと思います。この情報は2023年1月時点のものです。

vCPU6コア〜
メモリ8GB〜
ディスク(SSD)300GB〜 RAID10
OSCloudLinux
WebサーバーApache + nginx

プランの違い

主に「WINGパック」と「通常」の二つのプランがあります。

WINGパック

WINGパックは通常より料金が安く、独自ドメインが2つ永久無料で取得できます。

一定の月単位での契約になるため、申請時期や解約時期は少し考える必要があります。また初月無料のため、月の初めに申し込むとお得です。

おそらくドメインがセットなので他への移行が少し困難になるということに対する割引サービスです。ただそれでもドメイン料金もかからず、さらにサーバー料金も安くなるため、お得なプランであることは間違いありません。サーバーの品質を考えてもずっと使い続けられるため、悪い印象はないと思います。

また万が一解約しサーバーを移行したいという場合も、無料で取得したドメインは引き続き有料で所有できます。特に問題はありません。ただ無料ドメインの種類は限られるため、事前によく確認しましょう。

通常のプラン

通常のプランは、時間単位での料金設定で1ヶ月の上限が決まっています。

そのため、いつスタートして、いつ終了しても無駄になりません。一時的なサイト立ち上げや、サーバーを試す場合に便利です。

もしきちんと契約して長く利用するという場合には、料金も安くかつドメインも利用できる「WINGパック」がよいと思います。

それぞれに用意された「リザーブド」プラン

WINGパック、通常のいずれも「リザーブド」というプランがあります。これはメモリやvCPUのリソースが確保された収容状況に影響されないプランです。

「絶対安定!」を求める場合はこちらのプランとしましょう。ただし料金は割高です。

徹底したサイトの高速化機能

サイトを高速化するための方法は様々あり、各社力を注いでいますが、ConoHa WINGも徹底しています。他にはないものとしてはこの2点。

HTTPレスポンス以降の表示部分を高速化する「WEXAL」が利用可能

これはアクセス時にファイルの圧縮や画像の変換を行う機能です。有名な「KUSANAGI」を開発するプライム・ストラテジー株式会社による高速化ツールです。

WEXALの設定も細かくできるため、ある程度自ら対応し、手が届かない部分だけ利用することもできます。

ただしサイトの仕様によってはうまく表示されないケースもありうるため、設定後は十分にチェックするようにしましょう。

PHPを高速化「LiteSpeed LSAPI」の採用

PHPを従来のFastCGIよりも速く実行できる「LiteSpeed LSAPI」を採用しています。PHPはWordPressが使用するスクリプト言語なので、これによる高速化はWordPressの表示速度に直結します

いろいろな角度から考えられたWordPressの仕様

WordPress移行ツールの秀逸さ

他サーバーからWordPressを移行する際は移行ツールが便利です。管理画面からWordPressを追加し「かんたん移行」を選ぶだけです。

仕組みとしては、元のWordPressのアカウント情報を入力すると、旧WordPressにプラグインをインストールし、必要な記事データや設定内容を自動で移行してくれるというものなっています。通常のエクスポートファイルだけでは移行できない内容も全て含まれています。

また移行した後、すぐにテストできるように仮のドメインにサイトを設置する「テスト移行」機能もあります。ドメインの切り替えなどが事前に難しい場合は便利です。テスト環境でチェックが終わった後は、ボタン一つで正規のドメインに簡単に移行することができます。

この辺り相当考えられているのでサーバーだけでなく、フロントエンドの技術面もしっかりしている印象です

テスト移行をするとサイトやデータベースもそれぞれ作られ、正規のドメインに移行した後も残ります。いずれも削除する必要がありますが、間違って正規のデータベースなど削除しないよう注意しましょう。

WordPressセキュリティ対策も万全

WordPressは不正アクセスの標的になりやすく、セキュリティがとても重要になります。ConoHa WINGでもそうしたセキュリティ面はしっかりと強化されています。ただデフォルトではOFFになっているため、基本的には全てONにしておきましょう。

また管理画面からインストールしたWordPressにはプラグイン「SiteGuard WP Plugin」が既に含まれています。これは不正ログインを防ぐため、画像認証を設置したりセキュリティを強化する機能が追加されます。少しでもセキュリティを強化しておきたいという場合は有効にしてもよいと思います。

ただ個人的にはあんまりおすすめしないかな。こういうセキュリティがらみのツールに万が一脆弱性があるとかえって危ないから。

ConoHa WINGの安定性

リソースの保証

ConoHa WINGではメモリーやvCPUのリソース保証がされています。

ただエックスサーバーなどと同様に、物理的にリソースを保証している訳ではなく、仮想的に同等の設定になっているということのようです。

物理的にリソースを確保するには「リザーブド」プランとする必要があります。やはり比較的割高です。

モニタリング機能・自動プランアップ機能

CPU・メモリ・ディスク使用率を監視して、設定した条件になるとメールやSlackで通知してくれる機能です。自動プランアップ機能により条件を満たした際に自動的にサーバーのプランアップをすることも可能です。

他では見かけないConoha WING独自の仕様

メールサーバーやデータベースサーバーが別

ウェブサーバーとデータベースサーバーが別というケースはよくありますが、メールサーバーも別というのは他ではあまりないと思います。

ウェブサイトとメールは機能が異なるので、同じサーバーで運用するメリットはほとんどありません。あるとすればバックアップの際にユーザーデータとして一元管理できるという点くらいです。

分けることでメールサーバーの安定性も確保しやすく、理に適ったものだと思います。

ローカル配送OFF

ローカル配送というのは、メールの送信先が同じサーバー内にある場合、DNSを参照せずに送信先を決定するというものです。

ただこれはメールの配送が速いという以外、あまりメリットはなく、実際のネームサーバーを参照しないため不具合の可能性さえあります。

サーバーによってはローカル配送が仕様で変更できない場合もあるため、この機能をオンオフできるというのはメリットです。

ローカル配送って混乱の原因にしかならないし、そもそもいらないと思うけどどうなんだろう?

同じサービス内でサーバーの移動ができる

レンタルサーバーの中にはたくさんの仮想サーバーがあり、どのサーバーにあたるかはアカウント申請のタイミングによります。そのため運が悪いと同居するユーザーによってはリソース不足になりやすかったり、不利益を被る場合もあります。

ConoHa WINGでは、利用しているサーバーが「混雑」という状況の場合に限り、同じサービス内でサーバーの移動ができます。サーバーマイグレーションといいます。

申請時にハズレを引いても大丈夫、という機能だね。

以前エックスサーバーにも同じ機能がありましたが、今はサーバーの質が良くなり必要なくなったようです。その代わりに同じサービス内で新しいスペックのサーバーへ移行する仕組みが作られています。ConoHa WINGの場合は、それとは異なり全く同じスペック間での移動になります。

注意すべきConoHa WINGのデメリット

他サーバーからの移行時に必ずブランクが発生する

移行時のSSL反映に時間がかかるため、他サーバーからの引っ越しでは必ずブランクが生じるようです。ブランクは1時間から数時間ほどのようです。この点、致命的な部分だと思うので、もしかすると回避方法もあるかもしれません。実際に移行を試した際には見つけられませんでした。移行の際、ご自身でよく確認してみてください。

参考SSL化したサイトの移転・移行(ConoHa に無料独自SSLを事前設定)」(外部サイト)

理画面のメニューがわかりづらく操作性が重い

普段使うことになる管理画面はとても重要です。ConoHa WING独自の管理画面は、見た目はとても綺麗ですが、どこに何があるかわからず、またページの切り替えも遅いので、思いのほかストレスを感じると思います。個人的に試したのは数週間ですが、結局慣れませんでした。

独自に設計されており、各ページのレイアウトはとても見やすくなっていますが、それにも関わらず使いづらくなっているのは本当に残念です。

問題は階層構造で、例えば「ドメイン」という項目が複数の場所にあったり、第一階層に普段使わない項目が並んでいたりします。利用者の使いやすさではなく、内部の仕組みをベースにメニューを組み立てるとこうしたわかりづらい仕様になります。

またページを移動した後で情報を読み込むという仕様なので、移動するたびになかなか表示されず重く感じます。

これからConoHa WINGを利用する人は、この辺りは割り切って考えた方が良いね。この点さえ覚悟しておけば、がっかりすることはないと思うよ。その他の点では十分におすすめできるサーバー。

エックスサーバーとの比較

簡単にエックスサーバーとの比較を、個人の感想を含めてまとめてみます。

  • スピードチェックに大きな優劣はなく、どちらとも言えない結果でした。
  • 管理画面は圧倒的にエックスサーバーが使いやすいと思います。
  • サイトの移行などでエックスサーバーも時間がかかる場面がありますが、事前に設定しておくなど回避ができます。ConoHa WINGへのサイト移行で発生するブランクはやはり致命的な問題に思えます(もしかすると回避方法があるかもしれません)。
  • モニタリング機能による通知はConoHa WINGの優れた点だと思います。

ConoHa WINGと安く契約する方法

WINGパックなど機能と比較して十分に安いかもしれませんが、下記の方法でさらに安くなります。

申請時期まで余裕がある場合はキャンペーンを利用する

定期的にキャンペーンを行っています。公式サイトや公式Twitterなどで情報を見逃さないようにしましょう。

アフィリエイトによるセルフバック・本人申し込み

アフィリエイトサイトをお持ちの場合は、そのサイトなどを介して自ら申し込むことで、広告収益が得られます。これによって実質の割引となります。うまく利用しましょう。

ConoHa WINGのお申し込みはこちら

デメリットもしっかり把握したら、かなりおすすめのサーバーです。ドメインが2つもらえるプランがあったり、リソースを完全に保証するリザーブドプランを選べたりいろんな利用者に対応しています。

ConoHa WINGのまとめ

  • 基本スペックはハイレベル
  • 徹底したサイト・WordPressの高速化
  • WordPressの管理方法などはかなり考えられています
  • 移行時のブランクと管理画面の使いづらさの2点が大きなデメリット
  • デメリット以外はエックスサーバーと同等かそれ以上の点も

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