スペック解説 ウェブサーバ

サーバーもその本体だけではウェブサイトを表示できません。「ウェブサーバ」というソフトウェアによってサイトが表示できるようになります。

かつてほとんどのウェブサーバは「Apache (Apache HTTP Server)」でしたが、現在は「nginx」のシェアが最も多いようです。また最近では「LiteSpeed」という新しいウェブサーバも出てきました。

Apacheとnginxの違い

いずれもオープンソースでウェブサーバ として同様の機能を持っていますが、大きな違いとして、nginxはApacheに比べて多くの処理を同時に行うことが得意とされています。

ただnginxの実際の処理はこのイメージとは逆かもね。

え? 一度にたくさんの仕事を処理してくれるのかと思ったけど、そうじゃないの?

それはむしろApacheの方かな。仕事が増えるたびに、それらの処理を同時に行ってしまうから、限界を超えると処理が止まってしまうイメージ。

じゃあ、nginxは?

nginxはたくさんの仕事が来ても、それを一列に並べて、一つ一つ処理するみたい。ハード面の負荷は少なく済むし、作業が止まらないのがメリット。ウェブサイトのデータは小さいものが多いから理にかなった設計なのかもね。逆に一つでも大きな仕事が入るとそこで時間を取られるというイメージみたい。

どっちもどっちだね。でも選ぶとしたらどっちがいいの?

今のところ、ウェブサーバとして現実的な実力を比較した場合は、nginxの方が評価は高いよ。シェアも一番だしね。

リバースプロキシ

nginxの機能の中に「リバースプロキシ」があります。これはウェブサーバの手前に配置される「窓口」のような役割をします。下記のような代行処理ができるため、ウェブサーバの仕事を減らすことができます。

  • キャッシュを保存する(サイトの閲覧速度を上げる)
  • ウェブサーバを複数配置して負荷を分散させる(ロードバランサー)
  • 後ろにあるウェブサーバを隠す(セキュリティ目的など)
  • 暗号化の処理を行う

ただリバースプロキシとしてApacheを使うこともできるみたい。nginxを使ったリバースプロキシが多いのは、単に導入しやすいってことなのかな。

またウェブサーバをApacheとし、リバースプロキシをNginxとすることもできます。レンタルサーバのスペック表ではApacheと書かれていても、実際にページを表示するとそのヘッダ情報(レスポンスヘッダ)にはNginxと書かれている場合もあります。

新しい高速ウェブサーバ LiteSpeed

まだシェアは少ないのですが、高速なウェブサーバとしてとても注目されています。Apacheと完全な互換性があり、HTTP/3などにももちろん対応しています。

WordPressでは専用のプラグインも用意され、LiteSpeedに最適化できるようです。レンタルサーバの中では、mixhostなどがLiteSpeedを採用しています。

ウェブサーバのまとめ

  • ウェブサーバはウェブサイトを表示するソフト
  • Apache、nginx、LiteSpeedなどがある
  • nginxのシェアが一番多い
  • リバースプロキシは窓口としての機能
  • 新しいLiteSpeedにも注目