スペック解説 WordPress
世界的に最もシェアのある無料のサイト管理システムです。ベースとなる部分はPHPで作られており、最近はJavaScriptも含めた開発が必要になってきました。データベースはMySQLを利用します。
サイトをブラウザ上で管理できるようにするツールをCMS(コンテンツマネージメントシステム)といいます。WordPressも含めほとんどのCMSはテンプレートを入れ替えることで、サイトのデザインを簡単に変更できます。既成のブログサービスを自ら用意するようなイメージになります。
WordPressのリスク・注意点
WordPress本体のセキュリティ
WordPressは有志が集まって作られるオープンソースという形をとっています。多くの人が制作に関わり、誰からもその仕組みが見えています。そのためもしどこかに穴があれば、簡単に攻撃の的になってしまいます。常に新しいバージョンにしていくなどセキュリティ面に十分注意して下さい。
ただバージョンを新しくするって案外難しくて、場合によってはサイトが表示されなくなってしまうこともあるよ。
WordPressの新しい仕組みに、デザインテンプレートが対応していないってことかな。そういう時は、テンプレートを作り直すのかな?
そうなるね。テンプレートにいろんな機能を追加したり、無理な処理を加えたりすると、バージョンアップできずにセキュリティの問題が積み重なるってことがあるよ。サイトの設計はできるだけシンプルにね。
特にプラグインに注意
WordPressの標準機能の足りない部分は「プラグイン」を使うことで不足した機能を補うことができます。プラグインも基本的にはオープンソースのため、誰もが内容を知ることができ、もしセキュリティ面のバグがあれば攻撃の対象になります。プラグインの利用は最小限にとどめてください。
プラグインの作り手はほとんどが個人だし、利用者も限られてくるから、WordPress本体ほど監視が十分じゃないんだよね。
利用する時に、いい判断基準はないの?
すごくたくさんの人が利用しているプラグインなら、それだけ安心と言えるかな。詳しい人なら内容を解析してチェックしているかもしれない。プラグインの新規追加画面では「有効インストール数」も表示されるから確認してみるといいよ。
テーマは作られた国・言語に注意
デザインテンプレートのことをWordPressでは「テーマ」といいますが、これも世界中で作られています。無料のテーマでもとても綺麗に作り込まれたものが多くあります。
ただ海外で作られているテーマに日本語を入力すると、ほとんどの場合デザインは台無しになってしまいます。英語と日本語のフォントは、サイズ感や行間、文字のボリューム感が異なるため、海外のテーマと日本語は合わなくて当然です。そのためテーマを探す際は、できるだけ日本で作られたテーマから探した方が無難です。ただもし海外のテーマを導入したい場合は、きちんとデザイン(CSS)を調整できる方に修正をお願いしてみてください。
デザイナーのボクとしても、そういうサイトを見かけると悲しくなるよ。アルファベットのシンプルさってそれだけでデザイン要素として成立してるから、海外のテーマもそれを前提にデザインされてる。日本語は漢字と平仮名、しかも英語まで含むから、そもそもそれを想定したデザインってすごく難しいものなんだよね。
WordPressに特化したサーバがオススメ
最近になりWordPress専用のレンタルサーバが増えてきました。それだけWordPressを利用したサイトが多くなっているということだと思います。
セキュリティ面や速度面もWordPressに合わせて設計されているため、WordPressを利用する場合は、積極的に利用をご検討ください。
このサイトでは速度に特化したものとして、シン・レンタルサーバーをオススメしています。
WordPress.comというブログサービス
通常のレンタルサーバではなく、いわゆるブログサービスとしてのWordPressもあります。無料でスタートでき、サーバの管理も不要。自由度も高く、本格的な利用も可能です。
ただし海外のサービスのためネックがいくつかあります。
- 用意されたテーマは、日本語がうまく表示できないかもしれません。テストする際は日本語での表示を確認してください。
- サーバ自体が海外にあるため、表示速度はやや遅くなる可能性があります。
- 無料の場合、広告が表示されるようです。本格的にサイトを運用するには有料プランに変更が必要です。
WordPressのまとめ
- 現在かなり主流となったサイト管理ツール
- セキュリティ面などリスクも理解しましょう
- WordPress専用のレンタルサーバがおすすめ
- WordPress.comはあまりおすすめできない