スペック解説 メモリー
普段使うパソコンでも重要なメモリー。CPUは頭脳に例えられますが、メモリーは作業する「机の広さ」。一度にどれだけの作業ができるかを指します。
サーバーでのメモリーの使われ方
ウェブサイトの表示
まず単純にウェブサイトへのアクセスがあり、HTMLファイルを表示をするだけでもその瞬間一定量のメモリーが使用されます。
WordPressのようなCMSなど動的なページの表示処理
WordPressなどサイトを更新する便利なツールがありますが、これらはアクセスがあると動的にページを生成して表示します。その際まとまった処理が必要になります。
プラグインなど表示のために必要な機能
またWordPressのプラグインなどのマニュアルを見ると「64MB以上のメモリー推奨」などと記述されていることがあります。ウェブサイトの機能を増やせばそれだけ必要なメモリー量が増えていきます。
サーバー内の全ユーザーの利用状況
レンタルサーバは一つのサーバ内に複数のユーザーを抱えているため、サーバーが持っているメモリーをみんなで共有するということになります。特定の人気サイトがみんなのメモリーを大幅に使用してしまうということもあるかもしれません。
ただしエックスサーバーのように「リソース保証」されているレンタルサーバーであれば、自ら使用できるメモリー量も確保されているため安心です。
メモリー内の作業内容
作業のイメージとしては、机(メモリー)の上にモノがたくさん積み上がっていく訳ではなく、作業が終われば一つ一つ削除されていきます。一瞬一瞬で机の上を占める作業が変わっていくため、膨大な作業量があっても一定量のメモリで賄うことができます。
もしメモリー内で処理が間に合わない場合は、作業できない分が後回しになり、その作業は遅れます。また逆に作業机の上に一切モノが乗っていない暇な瞬間もあります。
レンタルサーバ会社は、それら時間帯による変化やコストのバランスなどを考えてメモリー量を決定します。
サーバーの種類によるメモリーの違い
共有サーバの場合
このサイトを設置しているエックスサーバーではメモリーは「1024GB」となっています(2022年10月現在)。一般のパソコンから比べるとかなり大きな数字ですが、エックスサーバーは一台のサーバーに何百というユーザーを抱える共有サーバです(※)。そのため、常にメモリーの取り合いになっているようなイメージです。必ずしも一般のパソコンよりメモリーが多いとは言えないかもしれません。
ただしエックスサーバーの「1024GB」というメモリー容量は他のレンタルサーバーと比較するとかなり大きく、しかも現在エックスサーバーではリソース保証をしているため、メモリーの取り合いということはなくなっています。このリソース保証はエックスサーバーをお勧めするとても大事なポイントです。
※エックスサーバーも表面上はいわゆる共有サーバ的な仕様になっていますが、実際は一台ではなく複数台によるクラウドサーバーという可能性もあります。
クラウド系サーバーのメモリー
クラウド系のサーバでは、ユーザー毎にメモリー量が確保されます。他のユーザーとメモリーを取り合うことはありません。
ただし一般の共有サーバとは異なり、比較的小さなメモリーになることが多くなります。mixhostの場合は下位プランで「8GB」でした(2022年10月現在)。ただ一つのサイトであれば、このメモリーでも十分機能します。むしろサイトの安定性には、他のユーザーに邪魔されないためメモリーを占有できることの方が重要です。
メモリーのまとめ
- メモリーは作業机の広さ
- 時間や状況によりメモリーの使われ方は変化する
- 共有サーバとクラウド系サーバでメモリーの仕様が違う
- クラウド系サーバはユーザー毎にメモリーが確保される