最新ニュース 4/10のエックスサーバーの障害について

状況と公式からのアナウンス

サーバーの停止は「MONTASTIC」というサーバ監視サービスの通知メールで知りました。

一通り調べてみると、「エックスサーバー」「シン・レンタルサーバー」「スターサーバー」などグループ関連のサーバーに一切アクセスできず、通常よりも規模が広いなという印象でした。

Twitterなどでのアナウンスもしばらくはなかったので、念の為いくつかのネームサーバにもpingを打ってみましたが、返りはありませんでした。この時全てを確認しなかったので生きていたネームサーバもあったかもしれませんが、確認したものは全て落ちていました。勝手な想像ですが、ネームサーバが落ちるとメールが届かないだけでなく、SPFなどによる信頼性やドメイン自体のさまざまな評価にも影響しそうな気がします。

結果として２時間後に復旧し、翌日下記のようなアナウンスがありました。

2022年04月10日 PM11:53頃～2022年4月11日 AM1:50頃にかけて、データセンターの電源システムの故障により、冗長化していた主要ネットワーク機器が同時に停止し、提供サービスにおきまして大規模なネットワーク障害が発生しておりました。

再発防止策について
データセンター事業者と再発防止策について協議し、対策を進めてまいります。また、弊社側でも、主要なネットワーク機器を運用するデータセンターを分散するなどの対策を進めてまいります。

https://www.xserver.ne.jp/information_detail.php?view_id=9033

およそイメージでき納得のいく内容ですが、いくつか疑問は残ります。

1. 冗長化しているネットワーク機器の電源が全て同時に停止するという状況は、予想できないことなのかどうか。
2. グループ会社全体のサーバーを１箇所で運用しているのか。
3. 同じデータセンターを利用している他社のサーバー（サービス）に影響はなかったのか。
4. そもそもなぜ電源システムが故障したのか。

いずれも確認のしようがないので今後の対応を見守ることしかできませんが、不安もなくはありません。

数日後、ネームサーバー変更のアナウンス

4/15に関連するサービスからネームサーバの移転についてアナウンスがありました。実施は来月後半のようです。やはり今回の障害で全てのネームサーバーが停止してしまい、危機感からの対応だと思います。

「エックスサーバー」と「Xserverドメイン」のネームサーバーの内、それぞれ一つずつ移行するようです。IPアドレスから確認したところ、アメリカにあるAWS（Amazonのサーバ）を使用しているのでひとまず安心です。

今回の障害がいかにイレギュラーなものか、このネームサーバーの移行からもわかります。

今回のことがあっても「おすすめ」できるかどうか

今回のことで、データセンター（サーバーを設置する場所）の分散も検討されるようですが、おそらく相当な投資をしているのでなかなか身動きはとれないような気はします。

まず障害はどのサーバーでもありえます。障害の有無よりもその対応が重要です。

今回もできればTwitterなどですぐにアナウンスしてほしかったのですが、おそらくあまりに大規模だったため、初めの１時間は原因究明とその対応に追われていただろうと思います。

また開示された障害情報もおよそ状況が掴める真摯なものだったと思います。再発防止としてネームサーバーの変更も早急に検討されました。

大規模な障害だったにもかかわらず２時間の停止で済んでいることからも、全体としてはむしろ評価すべきものだと思います。

今回のことでおすすめできなくなったということはありません。ただ今後のエックスサーバーの動向は十分に注視していきます。