スペック解説 稼働率・品質保証制度SLA

レンタルサーバに障害はつきものです。どんなサーバも外的、内的な要因によって常に停止してしまう可能性があります。そのためレンタルサーバーの品質を示す数字として「停止していない時間」を稼働率として計算しています

稼働率ってなに?

レンタルサーバはほとんどの場合、共有サーバであることが多いため、利用するユーザーも多く、人気サイトへのアクセス負荷や外部からの攻撃などにより停止してしまうことがあります。

1年間でどのくらいの時間、サーバが停止せず、正常に動いていたのかという割り合いが「稼働率」です。

各社レンタルサーバでは「99.99%」と記述されていることが多いようです。これは1年間の0.01%、計算するとおよそ1時間ほど停止するという数字です。

ただこのレンタルサーバ全体の稼働率って、具体的にどう計算するんだろうね。

え? だからサーバが停止してる時間でしょ?

うん、でもレンタルサーバ会社はたくさんのサーバを抱えているから、一台は頻繁に停止していて、他は一切停止していなかったってこともあるでしょ。その平均なのか一台でも停止したら停止期間とするのか、ちょっとわからないね。

もし平均だとしたら、10,000台中1台が全く動かなくても稼働率99.99%ってことになるのか。

まあこの辺はわからないから、あくまでも安心材料の目安として。

サーバの当たり外れと口コミについて

レンタルサーバは多くのサーバを運用していますが、ユーザーにとっては申し込みのタイミングによって利用するサーバが決まります

場合によってはそのサーバだけたまたまハードに問題がある場合や、大人気のサイトが同居している場合もありえます。もしそうしたサーバに当たれば「ひどいレンタルサーバ」ということになってしまいます。

つまりサーバーは申し込み時期で決まる「運」です。

最近はスペックもかなり良くなり、クラウドサーバなども増えたため、極端に問題のあるサーバもなくなりましたが、多かれ少なかれ運によってサーバの良し悪しが決まるというのは今もありえると思います。

レンタルサーバに関する口コミを見る際も、この運については加味しておきましょう。レンタルサーバーに限りませんが、どちらかといえば買った商品が悪かった場合に口コミを書きます。しかもその口コミは、レンタルサーバ全体に対する評価ではなく、自分がたまたま当てた一つのサーバに関する評価です

クラウドサーバのメリット

稼働率の改善、要は安定性のためにクラウドサーバを利用しているレンタルサーバもあります。もしかするとほとんどのレンタルサーバは既にクラウドに移行しているかもしれません。

一度エックスサーバーのサポートに、クラウドかどうか聞いてみたけど、内部の仕様は非公開だってさ。

わかるようでわからないんだけど、クラウドって何?

クラウドサーバーっていうのは、物理的なサーバを束ねて、その上に仮想的なサーバを作るものらしい。仮想的なものだから、もしメモリーが足りないって時でも簡単に増やしたりできるみたいだよ。

んー、やっぱりよくわからないけど、まあ便利なサーバってことね。

……うん、そうだね。

クラウドサーバは、ハードウェアのスペックを動的に操作できるため、もしアクセス負荷や処理的な不具合でサーバが停止しそうになっても、スペックやプランを変更することで改善させることができるというメリットがあります。結果的にサーバーが安定し、稼働率を上げることができます。

レンタルサーバーを選ぶ際はクラウド型のサーバを選ぶとサーバー停止の被害は受けにくくなります

実はどのサーバも常に攻撃されています

サーバはあらゆる攻撃に晒されています。サーバ自体を乗っ取られる可能性や、極端な数のアクセスにより停止する可能性があります。

特にWordPressのようなツールをサーバに設置していると攻撃対象になりやすく、より危険な状態だと言えます。利用者も攻撃を防ぐためWordPressのアップデートなどは日々対応しておきましょう。

サーバ会社は常にそういう攻撃を監視していて、何かあればすぐに対処してくれるんだよね。感謝しないとね。

99.99%の稼働率を維持するって、思ってるより相当大変そうだね。

品質保証制度 SLAとは

おすすめのレンタルサーバmixhostのように、稼働率を保証する制度を取り入れたレンタルサーバもあります。「品質保証制度 SLA」という制度です。

抜粋ですが、mixhostでは下記のようなルールになっています。
(以下は2022年10月時点の内容です。将来変更される可能性がありますのでご注意ください)

万が一ダウンタイムが発生し、ご利用のサービスの月間稼働率の保証値を下回った場合、月額費用の一部をご返金いたします。

項目
wwwサービス
メールサービス

月間稼働率と返金率
99.99%未満 99.50%以上:10%
99.50%未満:30%
※月額利用料相当を100とした場合 ※稼働率は「稼働率=(月間総稼働時間(分)-月間累計障害時間(分))÷月間総稼働時間×100)で計算します。

https://help.mixhost.jp/hc/ja/articles/360037394031

よく見るとさほど大きな保証金額ではないね。せいぜい数百円とかかな。

でも全てのサーバが止まったりする可能性だってある訳だから、会社にとってはかなりの覚悟だと思うよ。

確かにサーバ会社の人も停止しないようにがんばらないとね。てことは、この保証があることで稼働率が良くなるってことだね。納得。

稼働率のまとめ

  • 稼働率99.99%は年間で約1時間の停止
  • 取得したサーバの当たり外れがある
  • 口コミの運が悪かった人も混ざってる
  • クラウドサーバは稼働率が高くなる
  • 攻撃に対処しているレンタルサーバに感謝しよう
  • 品質保証制度 SLA があることで稼働率が上がる